横山 英一 他

財団法人三友堂病院医学雑誌 Vol.12 No.1

原著

       三友堂病院における切除不能進行再発大腸癌に対する化学療法の現状
Chemotherapy for patients with unresectable advanced or recurrent colorectal cancer in Sanyudo hospital

横山 英一、川村 博司、尾形 貴史、仁科 盛之

三友堂病院 外科

Key words:切除不能進行再発大腸癌、化学療法、副作用、高齢者医療

Eiichi Yokoyama, Hiroshi Kawamura, Takashi Ogata, Moriyuki Nishina

Department of surgery, Sanyudo hospital

要約


近年大腸癌罹患数が増加している。それに応じるように切除不能進行再発大腸癌に対する化学療法も進歩しており、当院でも化学療法を施行する大腸癌症例数が年々増加している。ガイドラインに沿った標準治療を原則として施行し、生存期間において十分な成果を上げている。ただ患者の状態によってはガイドライン上、現時点で推奨されていない治療を行うこともあるが、その場合でも効果が認められることがあり、治療前の日常生活の活動性の評価も加味した上でオーダーメイド的に治療を選択していくことも必要と思われた。