大峽雅男

2010年7月3日

財団法人 三友堂病院医学雑誌 Vol.8 No.1

原著

半構造化面接法による仮説検証研究
A hypothesis inspection study by the hals-structurized interview method

財団法人三友堂病院総務部

大峽雅男

Key word: 患者満足度調査、仮説検証、医療面接モデル、患者参加型医療

要約

 本研究の目的は、大峽らが立てた患者満足度向上の仮説が真であるか、検証することである。
実験計画は、半構造化した医療面接モデルを考案し、モデルを用いた介入群と、非介入群による被験者間一要因計画で実施し、横断法による質問紙調査を行う方法とした。
結果は、5%有意水準で有意差が認められ、介入群の平均が高いことが統計的に支持された。質問項目中、「看護師は処置や点滴などについて私に理解できるよう教えてくれた」が危険率1%で、「看護師は私の痛みや不安を理解しようとしてくれた」「私は看護について疑問に思ったことは何でも話すことが出来た」が、危険率5%で有意差が認められた。
本研究により、大峽らの仮説は真であることが証明された。また、今回検討したモデルは、患者参加型医療を実践する上で有用な手段であることが示唆された。