高橋ちえ 他
2006年4月13日
財団法人 三友堂病院医学雑誌 Vol.3 No.1
原著
カード型データベースソフトを用いた当病院独自の臨床データ管理の構築
The refinement of original clinical data management system in Sanyudo Hospital, using card type database soft ware.
三友堂病院秘書課 |
高橋ちえ、岩井和子 |
Key word:臨床データ管理、患者検索、カード型データベース
要約
市販されている医療用データソフトは、病院・医院で使用頻度の高いレセプト発行、検査システム、薬剤システムなどに関するものが主である。しかし、これらは医師が実際に利用するデータの処理に適さないことが多い。われわれはこの問題を解決するために、1991年以来、コスト上も有利で、しかも容易に設計可能なカード型データベースを使用し、独自にデータ管理システムの開発を行い、これを使用してきた。当初は一人の患者を一つのカードに設計する方式を用いたが、入院・手術等を繰り返した患者のデータ出力に難があったため、1996年以後はファイルの分散を図り、一回の入院あるいは一回の手術を一つのカードとなるようにした。またそのカードにサブフォーム(窓口)を付加し、分散した別のファイルの情報も同時に画面上に表示されるようにし、さらに、病名・術式・臓器等の項目をコード化することにより、目的に応じた検索・ソート等がより迅速にできるよう整備した。数回の設計改良を経て、当院独自の臨床データ管理システムを構築することができ、現在、臨床研究、臨床統計等において活用されている。