大峽雅男
2010年7月2日
財団法人 三友堂病院医学雑誌 Vol.4 No.1
原著
パフォーマンスマネジメントと行動分析学を用いた院内物流改善の実践的取り組み
A practical improvement of a intra-hospital logistics Applying Performance Management and Behavior Analysis
財団法人三友堂病院総務部 |
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大峽雅男 |
Key word:物流管理、SPDシステム、パフォーマンスマネジメント、行動分析学
要約
病院経営の安定化のためには、収入の確保、経費の圧縮が重要なポイントである。経費の中で、診療材料の占める割合は決して少なくない。物流の管理会議として、物流委員会を組織しその都度問題となる点の改善を実施してきたが、2002年の診療報酬マイナス改訂を踏まえ、担当部門として更なる物流の改善を図る必要が生じた。
今回、計数管理と意識管理の改善を図ることを目的に、パフォーマンスマネジメントシステムをベースに、行動分析学的視点を取り入れ、実践的な取り組みを行った。
条件1として品質管理小集団活動(以下QC活動)を行い、物流行動に対する標的課題を明らかにし対策を実施した。条件2として、条件1の取り組み後、SPDラベル差異数の結果の公示を行った。条件1の手続きにより緩衡在庫の存在が確認され、在庫額をベースラインより15%低減することができた。条件2の手続きにより、ラベル差異をベースラインより45%低減することができた。